この教材では、バージョン管理システムであるGitについて学んでいきます。開発現場に入ると当たり前のように使われている、「バージョン管理を行うためのシステム」のひとつとしてGitが幅広く採用されています。

本チャプターではまずGitの概要について理解していきましょう。

Gitとは

Gitとは、プログラムのソースコードなどの変更履歴を記録・追跡するための分散型バージョン管理システムのひとつです。Gitを導入することで簡単にバージョン管理を行うことができるようになったり、複数人での共同作業、チーム開発がより便利になります。

バージョン管理

バージョン管理とは、「ファイルを以前の状態に戻せるように、ファイルの変更の履歴を保存・管理しておく仕組み」のことです。Gitのようなバージョン管理システムを用いてバージョンの管理を行うことで、

「誰が、いつ、どのファイルを、どのように変更を行なったか」

といった記録（履歴）を後から遡って確認することができたり、必要に応じて

「ファイルを過去の状態に戻す」

といったことが可能です。

Gitを使用するメリット

仮に、実際の開発現場でバージョン管理をしない＝gitを使用しなかった場合どうなるでしょうか。

例えば、あるファイルを以前の状態に戻したい場合、以下のような問題が発生します。

• わざわざ手作業で変更内容を戻さなくてはならない

• 変更内容が膨大になればなるほど時間がかかってしまう

• 戻す際に間違った変更を加えてしまう可能性があり、正しく以前の状態まで復元できない場合が起こりうる

Gitを用いることで、これらの問題を回避することができ、効率的に作業を進めることができます。バージョン管理の仕組みは実際の開発現場で非常に重要になりますので、これからGitを使ったバージョン管理の重要さをしっかりと学んでいきましょう。