Lesson 1

Linuxとは

Lesson 1 Chapter 1
Linuxとは

このカリキュラムではLinux(リナックス)について学んでいきます。 Linuxとは、WindowsやMac等と同じOS(オペレーティングシステム)の一種です。 OSとしては他にUnix、Windows、macOS、ChromeOS等、スマホ用としてiOS、Android等があります。 多くの方にとってLinuxは、WindowsやmacOS等と比較すると馴染みが薄いかもしれませんが、システム開発ではとてもよく使われるOSです。 是非、本カリキュラムを通してLinuxに慣れていきましょう。

LinuxはUnixという現存する最も古いOSの影響を受けており、Unix系のOSと言われています。 Unixはライセンスが厳しく管理されていますが、 Linuxはオープンソースソフトウェアであり、誰でも自由に無償で使用できる点が、大きな特徴です。

OS 主なデバイス 内容 無償での利用
Unix PC アメリカの大手電話会社であるAT&T(ベル研究所)が1968~1969年に開発した、現存する中では最も古いOSとされている。 不可
Linux PC 1991年にヘルシンキ大学の大学院生であったリーナス・トーバルズによって開発されたOSで、Unixライクな仕様や操作感をもつ。オープンソースソフトウェアであるため、誰でも無償で使用できる。
Windows PC マイクロソフト社によって開発された、世界で最も使用されているOS。ExcelやWord等、人気のあるソフトを使用できる。 不可
macOS Mac アップル社によって開発されたOSで、Mac PCでしか使用できない。 不可
Chrome OS PC グーグル社によって開発されたOSで、基本的にデータはクラウド上で管理するため、インターネット環境下での使用が前提となる。 不可
iOS iPhone アップル社によって開発されたOSで、iPhoneでしか使用できない。 不可
Android スマホ グーグル社によって開発されたOSで、オープンソースソフトウェアであるため、誰でも無償で使用できる。

オープンソースソフトウェアとは

オープンソースソフトウェア(OSS : Open Source Sofware)とは、ソースコードが無償で公開されていて、利用・改変・再配布等が自由に許可されているソフトウェアの総称です。

OSとは

LinuxとはOSの一種であると紹介しましたが、OSとはどのようなものでしょうか。 OSとはコンピュータ全体を制御し、「アプリケーション」と「ハードウェア」を繋ぐ役割を持つソフトウェアです。 例えば、メモ帳やWord等の「アプリケーション」でドキュメントを作成した際に、このドキュメントを保存する場所は ハードディスク等の「ハードウェア」になります。この時、データをハードウェアへ正しく記録したり、 保存したデータを読み込んで閲覧出来るようにするのが、OSの機能です。

osとは

Linuxの役割

Linuxは主にサーバー用途として広く利用されています。 サーバーとは、ネットワーク上でサービスの提供を担うコンピュータのことであり、 利用者であるクライアントの要求に応じて情報を処理したりコンテンツを提供するのが主な役割となっています。

サーバとしてのlinux

Linuxがサーバー用として広く用いられている理由として以下が挙げられます。

  • オープンソースであり、誰でも自由に無償で利用できるため、導入コストを抑えることができる。
  • 既に世界中でサーバー用として利用されているため、信頼性が高く、又ネットで技術記事が豊富にある。
  • 品質の高いソフトウェアを利用することができる(Apache HTTP ServerやMySQLなど)。
  • 強力なシェルが搭載されているため、処理を自動化することに長けている。

学習環境としてのLinux

Linuxはオープンソースでソースコードが公開されているため、サーバー用途のみならず、個人の学習やプログラミング環境として利用するのにも適しています。

冒頭でLinuxはシステム開発でよく使われると紹介しましたが、それは上記のようにLinuxがサーバ用途としてよく用いられるためです。 Linuxの知識を身に着けることは、今後の学習全般で必ず役に立つでしょう。 次のChapterでは、Linuxの環境構築を行います。