Lesson 4

変数

Lesson 4 Chapter 1
変数の定義

Lesson4では変数について学んでいきましょう。変数はPHPに限らず多くのプログラミング言語で使用され、このPHP学習でも非常に多く登場する基本中の基本となります。

変数とは

イメージとしては値を格納する箱のようなものです。PHPでは値をそのまま使うこともありますが、変数に代入して使用するケースの方が多くあります。

まずはどのようなものかを見ていただきましょう。

構文
<?php
$変数 = 値;
例文
<?php
$message = "Hello World";

このように変数$messageという箱を用意し、その箱の中にHello worldという文字を代入しました。これを「変数の定義」と言います。つまり$messageとHello worldはイコールで等しい関係であるので、表記は異なるが同じものということです。

変数の定義方法

定義の仕方ですが、上記でもご紹介しているようにこのようにすることで変数の定義が出来ます。

変数の定義
<?php
$変数 = 値;

一番の特徴としては変数の前には$(ドル・ダラー)が着きます。又、変数の名前は定義する自分が命名しますが、なるべく連想しやすい命名にしておくと良いでしょう。

(例)果物を代入するのであれば$fruit。言葉を代入するなら$messageや$textなど。

変数名は任意とお伝えしましたが、最低限のルールは設けられていますので下記ルールを把握しておきましょう。

正しい変数名の定義

  • $test・・・全て小文字。
  • $TEST・・・全て大文字。
  • $_test・・・アンダーバーから始まる。
  • $Test・・・一部大文字が含まれている。
  • $test123・・・数字が含まれている。
  • など

誤った変数名の定義

  • $123test・・・先頭が数字。
  • $%test・・・位置に限らず特殊文字の使用。

変数を使用するメリット

PHPで使用頻度の多い変数ですが、下記のようなメリットが存在します。

①使い回しができるので作業効率が上がる。

例えば変数$aを定義し、値にHello worldとした場合、Hello worldを出力したいときは$aを呼び出すだけで使用可能です。変数は何度でも使用することができるので、値が長い単語名でも短い変数名で定義してしまえば呼び出しも楽になり作業効率が上がります。

②値の変化に対応しやすい。

恐らく今後は処理直前まで、変数の中身には何が入るかわからないことの方が多いでしょう。そんな時、変数$fruitを用意しておくことによってりんごやイチゴ、バナナなど何が代入されても柔軟に処理を実行することが可能です。

③チームで開発を行いやすい

例えば名前を代入する変数名は$nameとしたり、果物を代入する変数を$fruitと連想しやすい命名にしておくことによって、誰が見ても「恐らく〇〇が代入される変数なんだな」と調べなくとも想定しながら開発を進めることができます。

Lesson 4 Chapter 2
変数の使い方

変数の使用方法

先ほどは変数の定義を学びましたが、続いては定義した変数を使用する方法について解説していきます。使用方法とは何に、どのような状況で使用するかによって異なる場合もありますが、最も一般的に出力・呼び出し方のをご紹介していきます。

①echo

これまでも何度か出てきましたが、echoを使用することで定義した変数を呼び出すことができます。

変数の使い方
<?php
$message = "Hello World";

echo $message;
出力結果
Hello World

又、このように,(カンマ)を使用することによって複数echoすることもできます。

変数の使い方
<?php
$message = "Hello World";

echo $message, $message, $message;
出力結果
Hello WorldHello WorldHello World

②print

echoと似ていますが、printという言語構造を使用することでもブラウザへの出力が可能です、使用方法も変わらず下記のように使用します。

変数の使い方
<?php
$message = "Hello World";

print $message;
出力結果
Hello World

echoとの違いとしては、echoは一度に複数変数を呼び出せるのに対し、printはそれができません。その為、特に事情がなければechoを使用することを推奨します。

③echoとprintについて

先ほど紹介してきた呼び出し方とは異なり()や"(ダブルクォーテーション)を使用した書き方もあります。結果は同様です。

echoとprint
<?php
echo($message);
print($message);
echo "$message";
print "$message";

しかし、PHPで推奨されているものは()や"(ダブルクォーテーション)を使用しないケースなので、特別な理由がない限りはこちらで統一しておくと良いでしょう。

出力結果
<?php
echo $message;
print $message;