Lesson 12
別サービス、ソフトウェアと連携する
目次
Lesson 12
Chapter 1
別サービス、ソフトウェアと連携する
PowerShellによる別のサービスやソフトウェアとの連携とは、PowerShellスクリプトが別のプログラムやシステムと連携することを指します。これにより、PowerShellスクリプトが実行されている環境内で、外部サービスの機能やデータにアクセスできるようになります。
たとえば、Excelと連携する場合、PowerShellスクリプトからExcelファイルを開いたり、Excelのワークシートを読み取ったり、書き込んだりすることができます。メールと連携する場合、PowerShellスクリプトから電子メールを自動的に送信したり、受信したメールを解析したりすることができます。
このように、PowerShellは様々な外部サービスやソフトウェアと連携することができるため、非常に便利なツールとなっています。

Lesson 12
Chapter 2
Excelを操作する
PowerShellを使用してExcelを操作することで、Excelファイル内のデータを取得、作成、更新、削除することができます。
以下に、PowerShellを使用したExcel操作の例を示します。
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Excelファイルを開く
powershell.ps1
# Excelアプリケーションを開く $excel = New-Object -ComObject Excel.Application # Excelの画面を表示する(true=表示する,false=表示しない) $excel.Visible = $true # Excelファイルを作成 #$workbook = $excel.Workbooks.Add() # Excelファイルを開く $workbook = $excel.Workbooks.Open("C:\path\to\excel\file.xlsx")
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ワークシートの操作
powershell.ps1
# ワークシートを選択する $worksheet = $workbook.Worksheets.Item("Sheet1") # セルに値を設定する $worksheet.Range("A1").Value2 = "Hello, World!" # セルから値を取得する $value = $worksheet.Range("A1").Value2 Write-Output $value # # セルの書式を変更する(書式変更は多くの種類があるので調べてみましょう) $worksheet.Range("A1").font.Size = 20
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ファイルの保存とクローズ
powershell.ps1
# Excelファイルを保存する $workbook.Save() # 名前を付けて保存 # $workbook.SaveAs("C:\path\to\excel\file.xlsx") # Excelファイルを閉じる $workbook.Close() $excel.Quit()
上記の例では、Excelファイルを作成し、開き、ワークシートを選択し、セルに値を設定し、セルから値を取得し、セルの書式を変更しています。最後に、Excelファイルを保存して閉じています。
Excelファイルを扱う場合は、ファイルを読み込む前に、必ずバックアップを取るようにしてください。また、Import-Excelモジュールを使用する場合は、PowerShell 5.0以降が必要です。 Excelの操作は、PowerShellを使って自動化することができるため、非常に便利です。特に、大量のデータを扱う場合や、自動化されたレポートや分析を行う場合に有用です。

Lesson 12
Chapter 3
メールを送信する
PowerShellを使用してメールを送信することができます。以下に、PowerShellを使用したメール送信の例を示します。
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メールアドレスと認証情報の設定
powershell.ps1
# 送信元メールアドレスを設定する $from = "sender@example.com" # 送信先メールアドレスを設定する $to = "recipient@example.com" # SMTPサーバーのアドレスを設定する $smtpServer = "smtp.example.com" $smtpPort = 587 # 認証情報を設定する $username = "sender@example.com" $password = "password" $credential = New-Object System.Management.Automation.PSCredential($username, (ConvertTo-SecureString $password -AsPlainText -Force))
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メール本文の設定
powershell.ps1
# メール本文を設定する $subject = "Test Email" $body = "This is a test email sent using PowerShell."
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メールを送信する
powershell.ps1
# メールを送信する Send-MailMessage -From $from -To $to -Subject $subject -Body $body -SmtpServer $smtpServer -Port $smtpPort -Credential $credential -UseSsl
上記の例では、送信元メールアドレス、送信先メールアドレス、SMTPサーバーのアドレス、認証情報、メール本文を設定し、Send-MailMessage cmdletを使用してメールを送信しています。
メールを自動化することは、例えばシステムの監視アラート、レポート、通知などに役立ちます。PowerShellは、SMTPサーバーを使用して簡単にメールを送信できるため、重要な情報の共有や問題の解決に役立つことができます。

Lesson 12
Chapter 4
タスクスケジューラでスクリプトを実行する
PowerShellスクリプトを定期的に実行する際、Windowsのタスクスケジューラを使用することができます。以下に、タスクスケジューラを使用したPowerShellスクリプトの自動実行の例を示します。
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タスクの作成
Windowsのタスクスケジューラを開き、新しいタスクを作成します。
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タスクスケジューラを開きます。
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「タスクの作成」をクリックします。
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タスクの基本的な設定(名前、説明、実行時刻など)を入力します。
以下の手順を実行してください。
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操作の追加
タスクを作成したら、操作を追加してPowerShellスクリプトを実行するように設定します。 以下の手順を実行してください。
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操作タブをクリックし、「新規」をクリックします。
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「プログラム/スクリプト」フィールドにはPowerShellのパス(通常はC:\Program Files (x86)\PowerShell\7\pwsh.exe)を入力します。
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「引数」フィールドには、実行したいPowerShellスクリプトのパスを指定します。たとえば、C:\Scripts\MyScript.ps1というスクリプトを実行する場合は、次のように入力します。
powershell
-File "C:\Scripts\MyScript.ps1"
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タスクのトリガー設定
タスクを作成し、アクションを設定したら、タスクを実行するトリガーを設定する必要があります。トリガーは、タスクを実行する日付、時間、および頻度を指定します。 以下の手順を実行してください。
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「トリガー」タブをクリックし、「新規」をクリックします。
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タスクを実行する頻度(1日1回、1時間ごとなど)を選択し、実行する日付と時間を指定します。
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タスクの保存
すべての設定が完了したら、タスクを保存して有効にします。
上記の手順で作成したタスクは、指定したトリガーに従って、PowerShellスクリプトを自動的に実行します。これにより、タスクスケジューラを使用して定期的にスクリプトを実行し、自動化されたタスクを実行することができます。
これで、タスクスケジューラでPowerShellスクリプトを定期的に実行できるようになります。必要に応じて、タスクのトリガーを設定することもできます。

Lesson 12
Chapter 5
他のps1ファイルを呼びだす
この項目では、PowerShellスクリプト内で別のps1ファイルを呼び出して実行する方法を紹介します。これにより、複数のスクリプトファイルを分割して管理することができ、メンテナンスやデバッグが容易になります。
他のps1ファイルを呼び出すには、以下のようなコマンドを使用します。
powershell.ps1
. .\別のファイルの名前.ps1
このコマンドは、現在のスクリプトと同じディレクトリにある「別のファイルの名前.ps1」というファイルを呼び出し、そのスクリプトを実行します。
たとえば、C:\scripts\MyScript.ps1を呼び出すには、以下のようにします。
powershell.ps1
. C:\scripts\MyScript.ps1
呼び出されたスクリプトには、パラメータを渡すこともできます。例えば、MyScript.ps1に-FilePathという名前のパラメータを渡す場合、以下のようにします。
powershell.ps1
. C:\scripts\MyScript.ps1 -FilePath "C:\data\myfile.txt"
呼び出されたスクリプトは、param()ブロックを使用してパラメータを受け取ります。例えば、以下のようにします。
powershell.ps1
param (
[string]$FilePath
)
# $FilePathを使用したスクリプトの処理
以上のように、PowerShellでは別のps1ファイルを呼び出して実行することができます。これにより、コードの再利用性を高めることができます。

Lesson 12
Chapter 6
オリジナルのモジュールを作成する
この項目では、PowerShellスクリプトをパッケージ化して、再利用可能なモジュールとして作成する方法を紹介します。モジュールを作成することにより、同じ機能を持ったスクリプトを何度も書く必要がなくなり、コードの再利用性が高まります。
オリジナルのモジュールを作成するには、以下の手順を実行します。
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新しいディレクトリを作成します。例えば、"MyModule"という名前のディレクトリを作成します。
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先ほど作成したフォルダの中にモジュールを定義するための.psm1ファイルを作成します。ディレクトリとモジュールのファイル名は同じにします。
例えば、"MyModule\MyModule.psm1"という名前のファイルを作成します。
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スクリプトファイル内に、関数を定義します。モジュールから公開される関数には、以下のようにExport-ModuleMemberコマンドを使用して名前を付けます。
以下の例では、"Get-MyModuleData"という名前の関数を作成しています。
MyModule.psm1
function Get-MyModuleData { # 関数モジュールのコードをここに書く } Export-ModuleMember -Function MyModuleData
-
Import-Moduleコマンドを使用して作成したモジュールをPowerShellに読み込ませます。
以下の例では、スクリプト内でImport-Moduleコマンドを使用して"C:\MyModule"に作成したモジュールを読み込ませた後、モジュールを実行しています。
useModule.ps1
Import-Module -Name "C:\MyModule\MyModule.psm1" #モジュールをインポート Get-MyModuleData #モジュールを使用
以上の手順で、オリジナルのモジュールを作成することができます。作成したモジュールは、他のPowerShellスクリプトからインポートして使用することができます。
モジュールにとって必ずしも必要ではありませんが、PowerShellスクリプトモジュールのメタデータを提供するマニフェストファイルを作成することもできます。 マニフェストファイルは、PowerShellスクリプトモジュールのメタデータを提供するファイルであり、モジュール名、作者、バージョン、依存関係などの情報を含みます。 拡張子は.psd1で作成し、対応するモジュールと同じ名前かつ、モジュールファイル(.psm1ファイル)と同じディレクトリに配置する必要があります。 マニフェストファイルは普通のファイルと同じように作成することもできますが、下記のコマンドを実行することで、基本的な情報が記載された状態のマニフェストファイルを出力することができます。
下記は、「C:\MyModule\MyModule.psm1」に対応したマニフェストファイルの作成を行うコマンドです。
powershell
New-ModuleManifest -Path MyModule\MyModule.psd1
スクリプトファイル ( .ps1 )
スクリプトファイルは、PowerShellで実行可能なスクリプトを保存するために使用されます。スクリプトは、コマンドを実行するための複数のPowerShellコマンドレットの集合体です。スクリプトを実行する場合は、PowerShellコンソールで .\スクリプト名.ps1 のようにスクリプトファイルのパスを指定します。スクリプトファイルは、単一のスクリプトを実行するために使用されます。
スクリプトモジュールファイル ( .psm1 )
スクリプトモジュールファイルは、PowerShellスクリプトを再利用可能なモジュールにまとめるために使用されます。モジュールには、複数のスクリプトファイルが含まれる場合があります。スクリプトモジュールファイルは、モジュールのコマンドや関数などの機能を提供します。モジュールは、PowerShellコンソールでインポートされ、モジュール内のコマンドを実行することができます。
マニフェストファイル ( .psd1 )
マニフェストファイルは、スクリプトモジュールに関するメタデータ情報を提供するために使用されます。マニフェストには、モジュールの名前、バージョン、著作権情報などが含まれます。また、モジュールの依存関係の管理にも使用されます。モジュールがインポートされたとき、PowerShellはマニフェストを使用して、モジュールの依存関係を解決し、必要なモジュールを自動的に読み込みます。

Lesson 12
Chapter 7
Web APIを実行する
この項目では、PowerShellスクリプトからWeb APIを呼び出し、Webサービスに対して要求を送信し、レスポンスを取得する方法を紹介します。
Web APIとは、Webサービスが提供するプログラム用のインターフェースのことであり、HTTPプロトコルを通じてデータのやり取りを行います。これにより、PowerShellスクリプトからWebサービスを呼び出し、Web APIを使用することで、データの取得や更新、削除などを行うことができます。
Web APIを実行するには、Invoke-RestMethodコマンドレットを使用します。このコマンドレットは、HTTPメソッド(GET、POST、PUT、DELETEなど)を指定してWeb APIを呼び出し、レスポンスを取得することができます。また、Invoke-WebRequestコマンドレットも使用できます。このコマンドレットは、通常のHTTPメソッドよりもより詳細なHTTP要求を送信できるため、より高度な制御が必要な場合に使用します。
HTTPメソッド
HTTPメソッドとは、Webサーバーに対してクライアント(例えばWebブラウザやプログラム)がどのような処理を要求するかを指定する方法のことです。一般的に使用されるHTTPメソッドには、GET(データの取得)、POST(データの送信・登録)、PUT(データの更新)、DELETE(データの削除)などがあります。HTTPメソッドは、Webサーバーに対してクライアントが行いたい操作を指定するため、WebアプリケーションやAPIの開発において重要な概念です。
例えば、次のコードは、OpenWeatherMapのAPIを呼び出し、東京の天気情報を取得する方法を示しています。
powershell.ps1
# apiKeyはWebAPIごとに各々自分で取得する必要があります。
$apiKey = "your_api_key"
$city = "Tokyo"
$url = "http://api.openweathermap.org/data/2.5/weather?q=$city&appid=$apiKey"
$response = Invoke-RestMethod $url
$description = $response.weather.description
$temp = $response.main.temp
Write-Host "In $city, it is currently $description with a temperature of $temp degrees Celsius."
このコードでは、OpenWeatherMapの天気情報を取得するために、APIキーと都市名を使用してAPI URLを構築し、Invoke-RestMethodを使用してAPIに要求を送信します。APIからのレスポンスは、PowerShellによって自動的にオブジェクトに変換されます。変換されたオブジェクトから、必要な情報を取得して表示します。
Web APIを実行することで、PowerShellスクリプトがWebサービスと連携し、さまざまなタスクを自動化できるようになります。ただし、APIキーなどの認証情報を含む要求を送信する場合は、安全な方法で管理する必要があります。
API URL
API URLとは、Web APIを呼び出すために使用するURLのことです。URLは、ウェブページや画像、音声ファイルなどのリソースを識別するためのアドレスです。Web APIのURLには、APIのエンドポイントやパラメータが含まれることがあります。APIエンドポイントは、APIが提供する機能やリソースに対応するURLの一部であり、パラメータはAPIに送信する要求に追加される情報のことです。例えば、OpenWeatherMap APIのURLは、APIキーと都市名などのパラメータを含むAPIエンドポイントで構成されています。 「http://api.openweathermap.org/data/2.5/weather?q=$city&appid=$apiKey」の場合、「http://api.openweathermap.org/data/2.5/weather」の部分がAPIエンドポイント、「?q=$city&appid=$apiKey」の部分がパラメータです。

Lesson 12
Chapter 8
MySQLに接続する
PowerShellを使用してMySQLに接続することで、データベースにアクセスしてデータの読み書きをすることができるようになります。具体的には、MySQLとの接続情報を指定することで、PowerShellスクリプトからデータベースに接続し、SQLクエリを実行することができます。
SQLクエリ
SQLクエリは、データベースに対して検索や更新などの操作を行うための命令文のことです。例えば、ある特定の条件を満たすレコードのみを取得するためのSELECT文や、レコードを更新するためのUPDATE文などがあります。SQLクエリは、SQL言語で記述され、データベース管理システムに送信されます。データベースは、SQLクエリを受信して、指示された操作を実行し、その結果を返します。
以下は、MySQLに接続するPowerShellスクリプトの例です。まず、MySQLの.NETコネクタをダウンロードしてインストールする必要があります。
powershell.ps1
# MySQLの.NETコネクタをダウンロードしてインストールする
# https://dev.mysql.com/downloads/connector/net/
Add-Type -Path "C:\Program Files (x86)\MySQL\MySQL Connector Net 8.0.22\Assemblies\v4.5.2\MySql.Data.dll"
# MySQLサーバーへの接続情報を指定する
$connectionString = "server=localhost;port=3306;database=mydatabase;uid=myusername;pwd=mypassword"
# MySQLに接続する
$connection = New-Object MySql.Data.MySqlClient.MySqlConnection($connectionString)
$connection.Open()
# SQLクエリを実行する
$query = "SELECT * FROM mytable"
$command = New-Object MySql.Data.MySqlClient.MySqlCommand($query, $connection)
$result = $command.ExecuteReader()
# 結果を表示する
while ($result.Read()) {
Write-Host $result["column1"] $result["column2"] $result["column3"]
}
# 接続を閉じる
$connection.Close()
このスクリプトでは、以下のような処理が行われます。
- MySQLサーバーへの接続情報を $connectionString 変数に指定し、MySqlConnection クラスのインスタンスを作成します。
- SQLクエリを $query 変数に指定し、MySqlCommand クラスのインスタンスを作成します。
- ExecuteReader メソッドを使用してクエリを実行し、結果を $result 変数に格納します。
- while ループを使用して、結果を1行ずつ読み取り、コンソールに出力します。
これにより、MySQLサーバーに対してSQLクエリを実行し、結果を表示することができます。
MySQLに接続するPowerShellスクリプトを作成することで、データベースとの相互作用が可能になります。これにより、PowerShellスクリプトを使用して、MySQLデータベースからデータを取得し、処理することができます。

Lesson 12
Chapter 9
SSHでリモート接続する
PowerShellはSSH経由でリモート接続を行うことができます。これにより、WindowsマシンからSSHでリモートマシンに接続して、PowerShellコマンドを実行できます。以下は、SSH経由でリモート接続を行う方法の例です。
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SSHクライアントのインストール
最初に、SSHクライアントをインストールする必要があります。Windows 10の最新バージョンでは、SSHクライアントが標準でインストールされています。古いバージョンのWindowsの場合は、OpenSSHクライアントをインストールする必要があります。
下記のコマンドを実行し、「State:Installed」になっていればインストールされています。
powershell
Get-WindowsCapability -Online | Where-Object Name -like 'OpenSSH*'
(インストールされていなかった場合)
下記のコマンドを実行し、SSHクライアントとサーバーをインストールしてください。
powershell
# OpenSSH Clientをインストール Add-WindowsCapability -Online -Name OpenSSH.Client~~~~0.0.1.0 # OpenSSH Serverをインストール Add-WindowsCapability -Online -Name OpenSSH.Server~~~~0.0.1.0
-
リモートマシンに接続する
コマンドプロンプトを起動し、下記のコマンドを実行することでリモートマシンに接続することができます
cmd
ssh username@remote-machine
このコマンドを実行すると、リモートマシンにSSH接続が確立されます。接続が成功すると、パスワードを入力するように求められます。
usernameとremote-machineを調べる方法
usernameは下記のコマンドを実行することで調べることができます。
cmd
whoami
remote-machineは下記のコマンドを実行することで調べることができます。
cmd
hostname
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PowerShellを開始する
リモートマシンに接続したら、PowerShellセッションを開始できます。
cmd
pwsh
このコマンドを実行すると、リモートマシン上でPowerShellが起動します。これにより、PowerShellコマンドをリモートマシン上で直接実行することができます。
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PowerShellセッションを終了し、SSH接続を切断する
PowerShellセッションを終了するには、Exitコマンドを使用します。 更にSSH接続を切断するのにExitコマンドを実行します。
cmd
Exit Exit
以上が、PowerShellを使用してSSH経由でリモート接続する方法の例です。この方法を使用することで、Windowsマシンからリモートマシンに接続して、PowerShellコマンドを実行することができます。
Windows 10のPCにはSSHサーバーが含まれているため、リモート接続を試すことができます。ただし、SSHサーバーはデフォルトで無効になっているため、有効にする必要があります。有効にする方法は以下の手順です。
- Windows PowerShellを管理者として実行します
-
PowerShellウィンドウに以下のコマンドを入力して、SSHサーバーを有効にします。
powershell
Add-WindowsCapability -Online -Name OpenSSH.Server~~~~0.0.1.0
-
PowerShellウィンドウに以下のコマンドを入力して、SSHサービスを起動します。
powershell
Start-Service sshd
-
これでSSHサーバーが有効になり、リモート接続が可能になります。
その後、上記の手順2から手順に従ってSSHでのリモート接続を試してください
以下はPowerShellでWindowsに対してSSH接続を行うスクリプトを作成する手順です。
-
Posh-SSHをインストールします
powershell
Install-Module -Name Posh-SSH -force
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モジュールがインストールされていることを確認します
powershell
Get-Command -Module posh-ssh
-
スクリプトを作成する
ssh.ps1
# 接続先のリモートマシンの情報 $remoteMachine = "リモートマシンのホスト名" $remoteUser = "リモートマシンのユーザー名" $remotePassword = "リモートマシンのパスワード" # SSHセッションを作成する $sshSession = New-SSHSession -ComputerName $remoteMachine -Credential (New-Object System.Management.Automation.PSCredential($remoteUser,(ConvertTo-SecureString -String $remotePassword -AsPlainText -Force))) # SSHセッションが作成できなかった場合はエラーを表示して終了する if (!$sshSession) { Write-Error "SSHセッションの作成に失敗しました。" return } # 取得するフォルダのパスを変数に入れる $folderPath = "フォルダのパス" # 文字コードをutf-8に変更 $folderInfo = Invoke-SSHCommand -SessionId $sshSession.SessionId -Command "chcp 65001" # フォルダ情報を取得する $folderInfo = Invoke-SSHCommand -SessionId $sshSession.SessionId -Command "dir $folderPath" # 結果を表示する $folderInfo.Output
このスクリプトでは、 New-SSHSession cmdletを使用してリモートマシンにSSHセッションを作成し、 Invoke-SSHCommand cmdletを使用して指定されたフォルダパスに対してdirコマンドを実行しています。このコマンドは、フォルダ内のすべてのファイルとサブフォルダを一覧表示することができます。最後に、結果が変数 $folderInfo に格納され、それを表示することができます。

Lesson 12
Chapter 10
Active Directoryを管理する
Active Directoryとは、Windowsオペレーティングシステムに含まれるディレクトリサービスのことです。ネットワーク上のリソースを中央管理し、セキュリティや認証、アクセス制御などの機能を提供します。ユーザーやコンピューターなどのオブジェクトを組織的に管理し、シングルサインオンやグループポリシーなどの機能を使用できます。
PowerShellを使用することで、Active Directoryの様々なタスクを自動化し、管理作業を簡素化できます。
ディレクトリサービス
ディレクトリサービスとは、ネットワーク上のリソースやユーザーなどの情報を中央管理するためのシステムのことです。データを階層構造で保持し、アクセス権限を制御することで、組織内の情報共有やセキュリティ管理が容易になります。Active DirectoryやLDAPなどが代表的なディレクトリサービスです。
Active Directoryは、Windows 10にデフォルトでインストールされていないため、Microsoftからダウンロードする必要があります。
Windows 10 ProfessionalまたはEnterpriseを使用していない場合は、Active Directoryをインストールできないので注意してください。
【Active Directoryの有効化】
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Active Directoryがインストールされていないか確認する
下記のコマンドを実行し、Active Directoryを確認する
(Active Directoryがあれば以降の手順をスキップしてください)
powershell
Get-Module -ListAvailable
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Active Directoryが無ければ「Windowsキー+S」から検索ボックスで「アプリと機能」を起動し、「オプション機能」をクリックします。
-
「機能の追加」をクリックします
-
「RSAT:Active Directory証明書サービスツール」を選択する。
-
「インストール」をクリックする。
以下は、PowerShellを使用してActive Directoryを管理する方法の一例です。
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Active Directoryモジュールのインポート
Active Directoryを管理するには、まずActive Directoryモジュールをインポートする必要があります。PowerShellコンソールを開き、以下のコマンドを実行します。
powershell
Import-Module ActiveDirectory
-
Active Directoryのオブジェクトを作成する
Active Directoryに新しいオブジェクトを作成するには、New-ADObjectコマンドレットを使用します。以下は、新しいユーザーアカウントを作成する例です。
powershell
New-ADUser -Name "John Smith" -SamAccountName "john.smith" -GivenName "John" -Surname "Smith" -EmailAddress "john.smith@example.com" -UserPrincipalName "john.smith@example.com" -AccountPassword (ConvertTo-SecureString "Password123" -AsPlainText -Force)
このコマンドは、名前、アカウント名、ファーストネーム、姓、メールアドレス、ユーザープリンシパル名、パスワードなど、新しいユーザーアカウントに必要な情報を指定しています。
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Active Directoryオブジェクトを検索する
Active Directory内のオブジェクトを検索するには、Get-ADObjectコマンドレットを使用します。以下は、名前が"John Smith"のユーザーアカウントを検索する例です。
powershell
Get-ADUser -Filter {Name -like "John Smith"}
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Active Directoryオブジェクトを更新する
Active Directory内のオブジェクトを更新するには、Set-ADObjectコマンドレットを使用します。以下は、名前が"John Smith"のユーザーアカウントの電子メールアドレスを変更する例です。
powershell
Set-ADUser -Identity "john.smith" -EmailAddress "new-email@example.com"
Active Directoryオブジェクトを削除する
Active Directory内のオブジェクトを削除するには、Remove-ADObjectコマンドレットを使用します。以下は、名前が"John Smith"のユーザーアカウントを削除する例です。
powershell
Remove-ADUser -Identity "john.smith"
以上が、PowerShellを使用してActive Directoryを管理する基本的な方法です。これらのコマンドレットを使用することで、Active Directoryのユーザーアカウント、グループ、コンピュータなどを作成、更新、検索、削除することができます。また、Active Directoryの属性を操作するために、Get-ADObject、Set-ADObject、Add-ADGroupMember、Remove-ADGroupMemberなどの他のコマンドレットも使用できます。
以下は、PowerShellを使用してActive Directoryのグループを作成、検索、更新、削除する例です。
-
Active Directoryのグループを作成する
以下は、新しいグループを作成する例です。
powershell
New-ADGroup -Name "Sales Team" -GroupScope Global -Path "CN=Users,DC=example,DC=com"
このコマンドは、グループ名、グループスコープ、およびグループを作成する場所を指定しています。
-
Active Directoryのグループを検索する
以下は、グループ名に"Sales"という文字列を含むグループを検索する例です。
powershell
Get-ADGroup -Filter {Name -like "*Sales*"}
-
Active Directoryのグループを更新する
以下は、グループ名が"Sales Team"のグループの説明を変更する例です。
powershell
Set-ADGroup -Identity "Sales Team" -Description "Sales team group for the company"
-
Active Directoryのグループを削除する
以下は、グループ名が"Sales Team"のグループを削除する例です。
powershell
Remove-ADGroup -Identity "Sales Team"
以上が、PowerShellを使用してActive Directoryのグループを作成、検索、更新、削除する方法の例です。これらのコマンドレットを使用することで、Active Directoryのグループを簡単に管理することができます。
