Lesson 21

分からない時に調べる方法

Lesson 21 Chapter 1
分からない時に調べる方法

PowerShellの学習において、必ずしもすべてを覚えている必要はありません。コマンドや構文を覚えることも重要ですが、自分が何を知っていて何を知らないかを理解し、必要な情報を素早く見つける能力も重要です。

PowerShellを学習している際に、どうしても分からないことが出てくるかもしれません。このような場合には、自分で解決するために調べることが必要です。以下は、PowerShellで分からないことがあった際に調べるための基本的な手順です。

PowerShellの公式ドキュメントを検索する

PowerShellの公式ドキュメントには、PowerShellの構文やコマンドレット、およびPowerShellの一般的な使い方に関する情報が含まれています。PowerShellの公式ドキュメントにアクセスして、検索ボックスにキーワードを入力してみましょう。

PowerShellのコマンドレットのヘルプを参照する

PowerShellには、コマンドレットのヘルプが用意されています。Get-Helpコマンドを使用して、コマンドレットのヘルプを表示することができます。以下のコマンドを使用して、例えばGet-ChildItemコマンドレットのヘルプを表示してみましょう。

powershell
Get-Help Get-ChildItem

PowerShellのコミュニティからサポートを受ける

PowerShellのコミュニティには、経験豊富なPowerShellユーザーが多数います。PowerShellのフォーラムやチャットグループに参加して、自分が抱える問題について質問することができます。また、Stack Overflowなどのオンラインコミュニティでも、PowerShellに関する質問を投稿することができます。

PowerShellのデバッグ機能を使用する

PowerShellには、スクリプトのデバッグに役立つ機能が多数用意されています。例えば、Set-PSDebugコマンドを使用して、スクリプトの実行中に詳細なデバッグ情報を表示することができます。

以下はSet-PSDebugコマンドを使用してスクリプトを実行する例です。

powershell
# Set-PSDebugコマンドを使用してスクリプトのデバッグを有効化する
Set-PSDebug -Trace 1

# スクリプトの実行
.\hello.ps1

PowerShellのスクリプト例を参照する

PowerShellのスクリプト例を参照することで、PowerShellの使い方を学ぶことができます。PowerShellには、スクリプト例が多数用意されています。例えば、Microsoftの TechNet サイトには、PowerShellのスクリプト例が豊富に掲載されています。

以上が、PowerShellで分からないことがあった際に調べるための基本的な手順です。この章では「PowerShellのコマンドレットでわからないことを調べる方法」について扱います。

Lesson 21 Chapter 2
Get-Valiableで変数一覧を調べる

PowerShellで変数を使用する際に、何らかの問題が発生した場合、変数がどのように定義されているかを知ることは非常に重要です。Get-Variableコマンドを使用することで、PowerShellセッション内の変数の一覧を取得することができます。以下の手順を使用して、Get-Variableコマンドを使って変数一覧を調べる方法を説明します。

  1. PowerShellを開きます。

  2. PowerShellセッションで使用されている変数の一覧を表示するには、Get-Variableコマンドを使用します。次のコマンドを入力して実行します。

    powershell
    Get-Variable
  3. コマンドを実行すると、PowerShellセッション内の変数の一覧が表示されます。この一覧には、変数の名前、値、スコープなどの情報が含まれます。例えば、以下のような結果が表示されます。

    powershell
    Name                           Value
    ----                           -----
    PSVersionTable                 {PSVersion, PSEdition, ...}
    PSEdition                      Desktop
    PSCompatibleVersions           {1.0, 2.0, 3.0, 4.0...}
  4. Get-Variableコマンドには、さまざまなオプションが用意されており、詳細は Microsoftの公式サイト で確認することができます。これらのオプションを使用することで、変数の一覧をフィルタリングしたり、詳細情報を取得したりすることができます。例えば、次のコマンドを使用して、グローバルスコープの変数のみを表示することができます。

    powershell
    Get-Variable -Scope Global
  5. Get-Variableコマンドには、変数の情報を取得するための短縮形式が用意されています。例えば、次のコマンドを使用して、変数$PSVersionTableの詳細情報を取得することができます。

    powershell
    $PSVersionTable

上記の手順を使用することで、Get-Variableコマンドを使ってPowerShellセッション内の変数の一覧を調べることができます。この情報を利用して、変数の定義方法やスコープを理解し、PowerShellスクリプトをより効果的に作成することができます。

PowerShellセッション

PowerShellセッションとは、PowerShellを起動している状態のことです。つまり、PowerShellを開いた状態であれば、すでにセッションが開始されています。PowerShellセッション内では、PowerShellコマンドを入力して実行することができます。具体的には、PowerShellのウィンドウを開き、コマンドを入力することで、コマンドの実行結果が表示されます。PowerShellを「Exit」コマンドで閉じることでセッションが終了します。

Lesson 21 Chapter 3
Get-Aliasエイリアス一覧を調べる

PowerShellには、多くのコマンドレットに対してエイリアスが設定されています。エイリアスとは、コマンドレットの別名のようなもので、よく使われるコマンドレットに対して短い名前が設定されています。例えば、パスで指定したフォルダ内の情報を取得するGet-ChildItemコマンドレットは「ls」というエイリアスでも呼び出すことができます。

Get-Aliasコマンドレットを使用すると、PowerShellで定義されているエイリアスの一覧を取得することができます。以下は、Get-Aliasコマンドレットを使用してエイリアス一覧を調べる方法の例です。

  1. PowerShellを起動し、VSCodeのターミナルでPowerShellを選択します。

  2. PowerShellのプロンプトに以下のコマンドを入力し、Enterキーを押します。

    powershell
    Get-Alias
  3. エイリアス一覧が表示されます。エイリアスの名前、コマンドレットのフルネーム、およびエイリアスが定義されているモジュールの名前が表示されます。

    例えば、Get-ChildItemコマンドレットのエイリアスである「ls」が定義されていることが分かります。

    powershell
    CommandType     Name                                               Version    Source
    -----------     ----                                               -------    ------
    Alias           % -> ForEach-Object
    Alias           ? -> Where-Object
    Alias           cat -> Get-Content
    Alias           cd -> Set-Location
    Alias           chdir -> Set-Location
    Alias           cls -> Clear-Host
    Alias           copy -> Copy-Item
    Alias           cp -> Copy-Item
    Alias           cui -> Out-GridView
    Alias           curl -> Invoke-WebRequest
    Alias           cvpa -> Convert-Path
    Alias           dbp -> Disable-PSBreakpoint
    Alias           del -> Remove-Item
    Alias           diff -> Compare-Object
    Alias           dir -> Get-ChildItem
    Alias           dnsn -> Resolve-DnsName
    Alias           ebp -> Enable-PSBreakpoint
    Alias           echo -> Write-Output
    Alias           epal -> Export-Alias
    Alias           epcsv -> Export-Csv
    ...

以上が、Get-Aliasコマンドレットを使用してPowerShellのエイリアス一覧を調べる方法の例です。この方法を使って、PowerShellのエイリアスについて学び、コマンドをより効率的に実行することができます。

Lesson 21 Chapter 4
Get-VerbでPowerShellで承認済の動詞一覧を調べる

PowerShellでは、コマンドレット名を構成する動詞と名詞は、承認された動詞と名詞を使用することが推奨されています。これは、コマンドの名前を決定する際に使用する動詞と名詞があらかじめ定義されたものを使用することが望ましいという意味で、PowerShellにはコマンドの名前を決定するために使うべき、正式に承認された動詞と名詞のリストがあるということです。

承認された動詞と名詞を使用することで、コマンドレットの名前に一貫性があり、覚えやすくなります。Get-Verbコマンドレットを使用すると、PowerShellで承認済の動詞一覧を取得することができます。

以下は、Get-Verbコマンドレットを使用して承認済の動詞一覧を調べる例です。

  1. PowerShellを起動し、VSCodeのターミナルでPowerShellを選択します。

  2. PowerShellのプロンプトに以下のコマンドを入力し、Enterキーを押します。

    powershell
    Get-Verb
  3. 承認された動詞一覧が表示されます。動詞の名前、動詞の意味、および動詞が使用できるコマンドレットの種類が表示されます。

    powershell
    VerbName            Meaning
    --------            -------
    Add                 Add a resource to a container.
    Clear               Remove content or formatting from a text or data stream.
    Close               Close an object.
    Copy                Copy an item from one location to another.
    Enter               Enter a container or context.
    Exit                Exit a container or context.
    Find                Find text or another string in a file or data stream.
    Format              Change the display of data to different formats.
    Get                 Get an object or perform an action.
    Hide                Hide an object or a control.
    Join                Combine objects.
    Lock                Lock a resource.
    Move                Move an item from one location to another.
    ...

以上が、Get-Verbコマンドレットを使用してPowerShellで承認済の動詞一覧を調べる方法の例です。この方法を使って、PowerShellでコマンドレットを作成する場合に承認済の動詞を使用することができます。また、動詞一覧を調べることで、PowerShellで使用可能なコマンドレットの動詞について学ぶことができます。

Lesson 21 Chapter 5
Get-Commandでコマンド一覧を調べる

PowerShellでは、多くのコマンドレットやモジュールが用意されており、それらを組み合わせることで様々な処理を実現することができます。しかし、自分で作成したスクリプトや他人が作成したスクリプトなど、自分で使用したいコマンドがある場合、そのコマンドの名前や使い方が分からないことがあります。そのような場合は、Get-Commandコマンドレットを使用して、PowerShellで使用可能なコマンド一覧を調べることができます。

以下は、Get-Commandコマンドレットを使用してコマンド一覧を調べる方法の例です。

  1. PowerShellを起動し、VSCodeのターミナルでPowerShellを選択します。

  2. PowerShellのプロンプトに以下のコマンドを入力し、Enterキーを押します。

    powershell
    Get-Command
  3. 使用可能なすべてのコマンドの一覧が表示されます。コマンドの名前、コマンドが属するモジュールの名前、コマンドのエイリアスなどが表示されます。

    powershell
    CommandType     Name             Version    Source
    -----------     ----             -------    ------
    Alias           %                2.0.0.0    Microsoft.PowerShell.Utility
    Alias           ?                2.0.0.0    Microsoft.PowerShell.Utility
    Alias           ac               1.0.0.0    Microsoft.PowerShell.Archive
    Alias           asnp             1.0.0.0    Microsoft.PowerShell.Core
    Alias           cat              2.0.0.0    Microsoft.PowerShell.Management
    Alias           cd               2.0.0.0    Microsoft.PowerShell.Management
    Alias           chdir            2.0.0.0    Microsoft.PowerShell.Management
    Alias           clc              2.0.0.0    Microsoft.PowerShell.Management
    Alias           clear            2.0.0.0    Microsoft.PowerShell.Management
    Alias           clhy             2.0.0.0    Microsoft.PowerShell.Management
    ...
  4. コマンドの名前やモジュールの名前を指定して、特定のコマンドだけを調べることもできます。例えば、以下のコマンドを入力して、Get-ChildItemコマンドの情報を調べることができます。

    powershell
    Get-Command Get-ChildItem

以上が、Get-Commandコマンドレットを使用してPowerShellで使用可能なコマンド一覧を調べる方法の例です。この方法を使って、PowerShellで使用可能なコマンドの一覧を調べることができます。また、特定のコマンドの詳細を調べることで、そのコマンドの使い方や引数について学ぶことができます

Lesson 21 Chapter 6
Get-Helpでコマンドの使い方を調べる

「Get-Help」というコマンドは、PowerShellにおいてコマンドの詳細な情報を取得することができるコマンドです。例えば、どのように使用するか、どのような引数を必要とするか、何を出力するかなどの情報が含まれています。以下は、VSCodeを使用して「Get-Help」コマンドを使用する方法です。

  1. PowerShellを開き、以下のコマンドを入力します。

    powershell
    Get-Help
  2. 上記のコマンドを実行すると、PowerShellで使用可能なコマンドの一覧が表示されます。使用可能なコマンドが多い場合は、出力がページャーによって制御され、画面をスクロールする必要がある場合があります。

  3. コマンドの詳細を取得するために、以下のようにコマンド名を指定します。

    powershell
    Get-Help <command-name>

    例えば、"Get-ChildItem"というコマンドの詳細を調べる場合は、以下のようにコマンドを入力します。

    powershell
    Get-Help Get-ChildItem
  4. コマンドに関する情報が表示されます。表示される情報には、使用法、パラメーター、詳細な説明、例などが含まれています。情報を閲覧するには、ページャーを使用する必要がある場合があります。ページャーを終了するには、「q」を入力します。

以上が、PowerShellで「Get-Help」コマンドを使用する方法です。これにより、必要な情報を手軽に入手できるようになります。

ページャー

「ページャー」とは、長い文章やコマンドの出力結果をページごとに分割し、1ページずつ表示するツールのことです。これにより、スクロールバーを使って長い文章を読み進める手間が省けます。